突然ですが皆さんは「現場作業員」と聞いて、どのようなイメージを持ちますか?
ある企業が、実際に全国の大学生を対象に行った職業イメージに対するアンケートで、現場作業員の仕事について「社会貢献度が高い」「歴史のある仕事」などと回答する学生がいる一方で、旧3K(きつい、汚い、危険)のイメージが残っていたり、「昔ながらの悪しき習慣がいまだにあるのでは?」と不信感を持つ学生もいる、という事実も上がっているというのです。
確かに、ひと昔前は「きつそう」「汚れている」「勉強しなくても誰でもできる」などと軽視されていた時代がありました。現在は労働環境が改善されている現場が圧倒的に多いものの、実際の現場内を知らない方からすると、「現場の囲いの中が分からないからこそなんだか怖い。荒々しい人が多い気がする。」という声もあり、いまだにマイナスイメージも根強く残っているのだなと感じています。
このような“無意識の思い込みや偏見”は、近年「アンコンシャスバイアス」と呼ばれています。SDGsに掲げられている「ジェンダー平等」や「誰一人取り残さない社会」とも深く関わる概念であり、「これまでの価値観をアップデートしていこう」と取り組む企業や団体が徐々に増えていると言われています。
今回、私が本記事でアンコンシャスバイアスを取り上げた理由は2つあります。
1つ目は、今年から弊社でも高校生の新卒採用に向けた取り組みを開始し、これから若い世代の方々と接する機会が増える前に、改めて自分たちの価値観を見直し、アップデートできないかと考えたこと。
2つ目は、これまで自分自身がこうした情報に疎く、知識を身につけたいと思っていたところ、たまたま地域で開催されていた講習に参加する機会を得たことでした。
私が参加したのは、2026年2月28日(土)に多賀城市内で開催された「『その“当たり前”は本当?』~アンコンシャスバイアスを知って、もっと優しいまちへ~」という講習です。市内在住の方や市内企業に勤める方を対象に、外部講師を招いて行われました。参加者の年代も職業もさまざまで、普段なら出会わない人たちと同じテーマについて考える時間は、大変新鮮で貴重なものでした。
講習中には、参加者同士で「最近のモヤモヤを挙げて話し合う」という時間がありました。普段は口にしない悩みや違和感がぽつぽつと出てきて、そこから自然と対話が広がっていく様子がとても印象的でした。実際に参加者の方から挙げられた内容を、いくつかまとめてみました。

今回の講習で全体を通して見えてきたのは、「○○だから」「○○なのに」といった“決め付けのフレーズ”が、多くのモヤモヤの根っこにあるという点でした。
「普通は〇〇だ」「みんな〇〇だから」「どうせムリだ」といった思い込みが先に立つことで、相手を傷つけたり、自分自身の可能性を狭めたりしてしまうのではないか、というまとめに至りました。
そして、この学びを改めて現場の視点に当てはめてみると、長く続いてきた慣習や思い込みが、気付かないうちに安全性や人材活用に影響している可能性があるのではないかと感じました。
例えば、
- 「ベテランだからミスはしない」
→ 説明を省くことでヒヤリハットに繋がる
(SDGs3:すべての人に健康と福祉を) - 「若い子はすぐ辞める」
→ “どうせすぐ辞める”という接し方が、若手の意欲を削ぐ可能性に繋がる
(SDGs8:働きがいと経済成長) - 「年配の人は新しい技術に弱い」
→ 実際には積極的に学ぶ人も多く、“どうせ無理”と思って教えないことが機会損失になる
(SDGs10:不平等をなくそう)
こうしたアンコンシャスバイアスに気付くことは、SDGsの「平等」を実現するためだけでなく、建設現場で働く一人ひとりの安全・働きやすさ・成長にも繋がるのではないでしょうか。
アンコンシャスバイアスは本能的な側面もあるため、完全になくすことは難しいと言われています。しかし、新たな経験を積んだり、さまざまな価値観に触れたりすることで、私たちの考え方はアップデートできます。“無意識の思い込み”に気付くことが、物の見方を少しずつ変え、誰かの可能性を閉ざさない姿勢へと繋がっていくのだと思います。
講習に参加された皆様、講師の先生方、市の職員の皆様、大変有意義な時間を過ごすことができました。心より感謝申し上げます。

そういえば、冒頭の質問を私の友人(建設業とはまったく異なる職種の人)にも、つい最近ふと聞いてみました。そこで返ってきたのが、「朝が早い、命がけ、缶コーヒー、力仕事」というワードでした。
友人いわく、
「朝早くから現場で働き、危険と隣り合わせの作業に取り組んでいる姿を見ると、素直に“すごい仕事だな”と感じていた。街中で作業員さんが缶コーヒーで一服している姿を見かけたとき、自然とかっこいいと思ったんだよね。」
とのことでした。
「全然違う職種だからこそ、自分にはできないと思うと本当に尊敬する」と言ってもらえたことは、自分のことのように嬉しく感じました。そして同時に、私自身も相手を尊重しながら、より広い視野で物事を見られるようになりたいと、改めて思うきっかけにもなりました。

最後に、弊社ホームページに高校生向けの「ジョブドラフト」ページが新しく公開されました。ぜひ覗いていただけると嬉しいです😊
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建物竣工クリーニング
株式会社びけん
https://biken-sendai.com/
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